ソフトバンク柳田「3330円メニュー」の恐るべき破壊力 (3ページ目)

  • 長谷川晶一(12球団ファンクラブ評論家Ⓡ)●文・写真  text & photo by Hasegawa Shoichi

<福岡ソフトバンクホークス>
 少数精鋭のヤクルトに対して、ソフトバンクはさまざまなメニューがあり、選ぶ楽しさに満ちていた。僕がもっとも興味を引かれたのが「柳田選手トリプルスリーメニュー」だ。まず、その値段に驚いた。「トリプルスリーバーガー」「トリプルスリーエビ天」「トリプルスリー串」の全3種類、それぞれ3330円なのだ。トリプルスリーに掛けたいのはよく理解できる。でも、だったら「333円」でしょう。お釣りの準備が面倒だったのかもしれないけど、こんな値段で誰が買うのだろう? いくら「柳田選手限定フォトフレーム付き」だとはいえ、ちょっとぼったくり過ぎではないのか?

 しかし、食べもせずに批判を言うのはいかがなものかという気もしたので、実際に食べてみることにした。最初は「ギータのトリプルスリーバーガー」(3330円)。勇気を出して注文すると、バイト風の女のコが「えっ?」と驚いた表情を浮かべた。まさか、注文しただけで驚かれるとは思ってもいなかったので、「あんまり頼む人いないの?」と尋ねる。その女のコは、しばし口ごもった後に、「売れ始めてきたので、これから売れると思います」と、よくわからない返答。ウソをつけないコなのだろう(笑)。

「お時間かかるけどいいですか?」と念を押される。こちらは朝から何も食べずに臨んでいるのだ。覚悟を決めているのだ。男に二言はないのだ。「わかりました」とそのコは言い、別の男のコが厨房奥へと消えていく。そして、待つこと7分。ついに登場した。パテが9枚、チーズも9枚。つまりは「3+3+3=9」という意味なのだろう。ふだんは小食の僕は、まずこの見た目にひるんだ。

(はたして、本当に食べ切れるのだろうか……)

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