ヤクルト優位は動かず。巨人逆転の秘策は「攻撃的継投策」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 とはいえ、両氏とも「ヤクルトが突破する」と予想する。

「山田も川端もCSだからといって、変わってしまう打者ではありません。それよりもバレンティンが復調しているんじゃないかという期待感の方が大きい。シーズン終盤に復帰して、不振を極めましたが、バレンティンが打線にいるだけで相手にプレッシャーを与えることができた。ここでバレンティンが打ち始めると、とんでもない打線になります。フェニックスリーグで実戦を積んでいるので、CSあたりで復調する可能性はあると思います」(野口氏)

「シーズン終盤の勢い、攻撃力、どれをとってもヤクルトの方が上だと思います。巨人は短期決戦に慣れているとはいえ、今年のヤクルト打線を抑えるのは並大抵のことではありません。シーズンに不振だった阿部慎之助、村田修一、長野久義らの中軸が劇的に打つようになれば期待が持てるかもしれませんが、ファーストステージを見た限り、急激に上向くとは思えません。先程も言いましたが、細かく投手をつなぎ、いかにして失点を食い止めるかが重要になってくるでしょうね」(与田氏)

 14年ぶりのリーグ制覇の勢いそのままにヤクルトが攻撃野球で突破するのか。それとも経験豊富な巨人が意地を見せ、2年ぶりに日本シリーズ進出を果たすのか。両チームの戦いに注目したい。

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