「虎キラー」巨人・ポレダとランディ・ジョンソンの意外な共通点 (2ページ目)

  • 高松正人●文 text by Takamatsu Masato
  • photo by Kyodo News

「僕はランディ・ジョンソンと同じ長身の左投手。だから、彼の投球スタイルを真似するようになったんだ。僕にとってランディ・ジョンソンはスターであり、ヒーロー。球場にも観戦に行ったことがあるよ」

 その時、ポレダ少年は打者のバットのへし折り、三振の山を築いていくランディ・ジョンソンの姿に魅了された。そんな大投手の投球術を研究し、今のポレダのピッチングスタイルがあるのだ。

 実はポレダとジョンソンは同じ街の生まれ。アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ近郊にあるウォールナット・クリークという街でポレダもジョンソンも生まれた。ポレダが「街で会ったことはないけど、彼が生まれ育った家や、彼が小さい頃に遊んでいた広場は行ったことがあるよ」と言うように、偉大な投手の背中を追うのは自然の流れだった。

 昨年まで、テキサス・レンジャーズなどメジャーで投げていたポレダだが、ジョンソンとは面識がなかった。だが今年、日本でついに憧れのスターとの対面が実現した。

 2010年に引退し、現在52歳のジョンソンはアリゾナ・ダイヤモンドバックスの球団社長の特別補佐を務めている。そのジョンソンが先月、日本野球の視察と、東日本大震災で被災した宮城県石巻市での野球教室に参加するために来日したのだ。さらに、巨人戦の前に始球式を行なうため、東京ドームにも姿を見せた。球団の厚意で、外国人投手のポレダ、マイコラス、マシソンらはジョンソンと話をする機会が設けられた。

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