阪神タイガースの「9月失速説」は本当か、思い込みか? (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

2005年(岡田彰布監督) 阪神黄金時代到来を告げるシーズン。4番に金本知憲が座り、エースは井川慶、そしてジェフ・ウィリアムス、久保田智之、藤川球児の「JFK」。8月を首位で終えるも、2位中日とのゲーム差は0.5という接戦。しかし、9月、10月に19勝6敗という圧倒的強さを見せ、最終的にはセ・リーグを独走しての優勝。

2006年(岡田彰布監督) 8月時点で首位中日に7ゲーム差の2位も、9月、10月を22勝6敗という驚異の追い上げ。結局3.5ゲーム差で優勝は逃すもチーム力の高さを見せた。


 がしかし、翌年から阪神の「秋の様子」が怪しくなってくるのである。


2007年(岡田彰布監督) 8月30日から9月9日にかけて、守護神・藤川の10連投で10連勝。チームは巨人との最大12ゲーム差をひっくり返して首位に立つ。しかし、9月19日から、藤川が2試合連続セーブに失敗するなどで痛恨の9連敗。結局、この9連敗が大きく響いて3位に終わる。

2008年(岡田彰布監督) 7月終了時点では、2位巨人に9.5ゲーム差をつける独走。しかし、9月、10月に13勝16敗2分と負け越し。巨人に大逆転を食らって2位で終戦。

2009年(真弓明信監督) 9月、10月を17勝15敗で勝ち越すも、クライマックスシリーズ(CS)進出のかかった、ヤクルトとの最後の直接対決2連戦で連敗。大一番に勝ちきれず、4位でシーズンを終えることとなった。

2010年(真弓明信監督) 城島健司とマートンが加入し、打線に厚みが増す。9月にマジックが点灯するも、最後の2ヶ月を15勝13敗1分と勢いに乗り切れず。優勝した中日に1ゲーム差をつけられての2位に終わる。

2013年(和田豊監督) 藤浪晋太郎が入団。藤川はメジャーへ、金本、城島が現役引退。
チームは2位でシーズン終了するも、9月、10月に10勝18敗2分と大きく負け越し。

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