10連敗でも2位。今年はDeNAに風が吹いている

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 その広島とは今シーズン9試合を戦って7勝2敗と相性がいい。広島の球団関係者も警戒を強めている。

「交流戦で失速したとはいえ、今年のDeNAはしっかりとした野球をしてくる印象があります。連敗したといっても、あくまでも交流戦。レギュラーシーズンに戻れば、再び勢いを取り戻してくる可能性もあります。昨年はウチも交流戦で大きく負け越してしまったけど、なんとか首位争いに残れた。いい意味で開き直ることができたし、レギュラーシーズン再開まで間も空いた。気持ちは切り替わっているはずです」

 また、DeNAにとって何より心強いのが筒香の完全復活だ。野村氏は次のように語る。

「交流戦期間中、筒香が右太もも裏のケガで試合に出られなかったり、代打での出場が続いたりして、スタメンから外れることが多かった。筒香が4番にいるといないとでは、相手に与える怖さが違う。交流戦終盤にようやくスタメン復帰したのですが、打線のつながりも出てきたし、得点力も上がりました。彼がどっしり4番に座ることで、前半戦の勢いを取り戻せる可能性は十分にあると思います」

 そしてもうひとつ、交流戦が終わりシーズン再開まで4日間の休みがあったが、野村氏は「DeNAは若い選手が多く、心身ともリフレッシュできたはずです」と言う。

「特に抑えの山﨑康晃をはじめ、リリーフ投手陣にとってはいい休養になったと思います。今年のDeNAは先発が試合を作り、中継ぎが粘って、終盤に逆転するというケースが多かったのですが、交流戦はリリーフ陣が打ち込まれ、自分たちの戦いができなかった。疲れが原因だと思うのですが、この4日間で肩、ヒジを休めることができたのは大きかったと思います」

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