解説者7人の新人王予想「巨人・高木勇人を脅かすのは誰だ?」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

大塚光二(元西武。昨年まで日本ハム守備・走塁コーチ)

「セ・リーグは巨人の高木勇人の活躍が光ります。スライダーを軸に、横の揺さぶりで勝負できる投手で、恐れずにインコースを突ける度胸も持ち合わせています。特に右打者は踏み込みたくても簡単に踏み込めない。対戦を重ねないと、攻略するのは難しい投手だと思います。

 パ・リーグは楽天の福田将儀(外野手/打率.265、0本塁打、6打点、5盗塁)に期待しています。俊足好打の外野手で、守備力も高い。タイプ的には巨人の長野久義に似ていると思います。一軍の試合に出はじめた頃はバッティングに課題があったのですが、ようやくプロの攻めにも慣れてきた印象があります。このまま順調にいけば、3割もしくは3割近い成績を残すと思います。野手で新人王を獲るのは容易なことではないですが、彼ならやってくれそうな気がします」

野口寿浩(元ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜)

「現時点でセ・リーグは巨人の高木勇人が断トツだと思います。ボールに力があるし、あれだけクロスステップで投げられると、右打者は相当打ちづらいと思います。何よりマウンド度胸が素晴らしい。どの打者に対しても逃げることをしない。それにホームランを打たれたにも関わらず、マウンドで清々しい表情をしていました。あの顔を見て、肝が据わっていると思いましたね。

 パ・リーグは、現時点で一軍登板はありませんが、日本ハムの有原航平(投手/二軍成績/4試合、0勝1敗、防御率1.13)を推したいです。ファームでは結果を残していますし、能力の高さはピカイチ。07年に阪神の上園啓史が8勝を挙げて新人王を獲得したのですが、彼が一軍で投げたのは5月中旬からなんです。そういう例もあるので、可能性は十分あると思います」

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