日本語猛勉強中の日本ハム・クロッタを襲った悲劇

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

―― 日本の野球文化については?

「ピッチャーの立場から見ることが多いんだけど、その規律さというか、真面目さは日本人らしいと思います。ブルペンで球数だったり、ランニングにしてもしっかり走る。そして、オフの日も少なく、試合のない日でも練習が入ったりする(笑)」

―― 異国の地で成功するのに大事なことは何だと思いますか。

「その国の文化に合わせることが、いちばんのアドバイスかな。違う国の文化に慣れることは大変なことだけど、慣れれば生活も楽しくなるし、野球の成功にもつながると思っています。でも、縁というのは本当に不思議なものだね。いつか日本でプレイしたいと思っていたけど、まさかこんなに早く実現するとはね。それも、少年時代にお世話になったホストファミリーの家が札幌だったんだ。ウチの父とも、これが縁というものなんだねと、契約が決まった時に話をしたんですよ」

 彼らは“助っ人”として、ただ野球だけをしに来たのではないということがよくわかった。彼らは日本の生活と向き合い、そして野球に励んでいるのである。どんな成績であろうと、将来、彼らが「日本での生活は楽しかった」と思ってくれることを願うばかりだ。


外国人だってツライよ!~野球編>

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