日本語猛勉強中の日本ハム・クロッタを襲った悲劇 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 クロッタが日本のプロ野球を意識したのは2010年。当時のチームメイトに日本でプレイした経験のある選手が7~8人いて、彼らと話をしているうちに興味を持ったと言う。

「ジェレミー・パウエル()のアドバイスが参考になりました。『日本では単独行動を取らず、団体行動を心がけること。そうすれば変な目で見られることはない』と。逆に、日本で半年とか1年しかプレイしなかった選手は、愚痴が多かったと言っていました。食べ物や移動、ホテルに対してです。パイレーツ時代にはイワムラ(岩村明憲)からも、いろいろと日本野球について聞いたよ。来日してからは、デニス・サファテ(ソフトバンク)やウィリー・モー・ペーニャ(楽天)といった日本に長くいる選手を頼りにしています。練習中に話に行って、夜は食事をしながらお互いの経験を交換しあったりします」
※ジェレミー・パウエル/近鉄、オリックス、巨人、ソフトバンクで8年間プレイし、通算成績は69勝65敗、防御率3.97

―― 日本の野球文化について感じることはありますか。

「日本の方が基礎練習をしっかりしますよね。最近のアメリカの野球は、そこが失われているような気がします。そこが大きな違いかな。ただ、野球はどこへ行っても野球ですよ。春のキャンプも長いと聞いていたけど、ピッチャーに関してはちょっと長いくらい。でも、野手は倍ぐらい長いかもね。僕はピッチャーでよかった(笑)」

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