広島OB高橋慶彦が語る「赤ヘル黄金時代と2015年のカープ」 (5ページ目)

  • 元永知宏●文 text by Motonaga Tomohiro
  • 五十嵐和博●撮影 photo by Igarashi Kazuhiro

── 緒方監督がカープに入団したのは87年。慶彦さんが90年に移籍するまで、一緒にプレイしています。

「なぜだかわからないけど、彼は『メグ』と呼ばれていましたね。すごくまじめな選手という印象がある。ただ、熱いところもある。2年連続で3位になって、戦力が整ったから優勝を期待されるのは当然。プレッシャーは感じるだろうけど、それだけやりがいもある。プロなら燃えるはず。厳しい戦いのなかで、プロとして戦える武器を見つけ、磨いてほしいですね」

── かつて慶彦さんが務めたトップバッターには複数の候補が並んでいます。慶彦さんなら、誰を1番打者に起用しますか?

「1番打者がチームカラーをつくると、私は思っています。切り込み隊長なのだから、イケイケの選手がいい。慎重な選手よりも、失敗を恐れずにガンガン攻めるバッターが好きですね。明るい選手のほうがチームに勢いがつくと思う。そう考えれば、菊池涼介がいいかな」


プロフィール
高橋慶彦(たかはしよしひこ)/1957年、北海道生まれ。74年に城西高校で夏の甲子園出場。同年ドラフト3位で広島東洋カープに入団。俊足を活かし、78年からレギュラーとして定着。赤ヘル黄金時代の「1番・ショート」として活躍し、球史に残るスイッチヒッターとして89年までカープでプレイ。90年にロッテ、91年に阪神に移籍し、92年に現役を引退。その後は、プロ野球解説者を経てダイエー、ロッテのコーチを務め、数多くの選手を育て上げた。2014年、広島市中区胡町に『ダイニング慶彦』をオープン。2015年、書籍『プロ野球 成功する人の条件』(片岡篤史との共著。株式会社KADOKAWA)を刊行。

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