ヤクルト真中満監督の野望「目標は最下位脱出じゃなく...」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text y Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

―― 捕手ではベテランの相川亮二選手が巨人に移籍し、25歳の中村悠平選手と、23歳の西田明央選手が正捕手争いをしています。

「中村は最大のチャンスですよね。昨年の中村は、相川を少しアテにしているところがありました。でも、今年は頼るところがありません。いろんなことを自分で考え、自立していかなければならない。メンタル的に厳しいと思いますが、中村自身が乗り越えてくれないと強いチームは作れません。中村ならやってくれると信じています」

―― 昨年、リーグトップのチーム打率を残した打線ですが、真中監督は1番・山田哲人、2番・川端慎吾、3番・バレンティン、4番・雄平という構想を持っていると聞きました。

「川端の2番は面白いでしょ(笑)。ずっと考えていたんです。理屈からいえば、出塁率が高くて、打てるバッターを1番から並べれば得点する確率は高くなる」
※昨シーズンの成績
山田/打率.324、29本塁打、89打点、出塁率.403
川端/打率.305、10本塁打、69打点、出塁率.355
バレンティン/打率.301、31本塁打、69打点、出塁率.419
雄平/打率.316、23本塁打、90打点、出塁率.372

―― 山田選手、川端選手の1、2番コンビが完成すれば、実に攻撃的な打線になります。

「ですよね(笑)。僕の考えとして、1番打者が出塁したとしても、2番打者は基本、フリーに打たせたいんです。そこで2番が足の遅い打者だと併殺を気にしてしまう。そう考えると、川端は理想の2番なんですよ。どの方向にも打てるし、ボールに当てるのもうまいし、足があるから併殺の心配も少ない。とにかく、初回から送りバントをして、相手にアウトをひとつ与えることはしたくないんです。そして3番はバレンティンですからね。バレンティンの場合、ランナーが二塁だろうが、一塁だろうが大差ない(笑)」

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