似た者同士!? 元中日・小田幸平が語る「楽天新監督の素顔」

  • 田沢健一郎●文 text by Tazawa Kenichiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 では、実際に監督としてのタイプはどうだろう?

「僕もいろいろなタイプの監督のもとでプレイしてきましたが、大久保監督をひと言で表現すると『面白い人』。喜怒哀楽がはっきりしています。ダメな時はすごく怒るし、いい時は体全体で喜びを表現する。普段からそんな感じですが、野球の時も変わらないんじゃないかなぁ。そうした性格は、人それぞれどう感じるかはわかりませんが、僕は好きですよ。ムスッとして何を考えているかわからないよりはいいじゃないですか(笑)」

 大久保監督の人物評やニュースを聞くと、本当はどんな人なのかわからなくなることがある。

「いろいろ報道されたことに関しては、僕はその場にいたわけではないので、わかりません。でも、そういったニュースを聞くと『何かあったのだろう』と思ってしまうんです。『何やってんの』ではなくてね。たとえば、自分では『フレンドリーにしよう』『お前が大好きなんだ』と思った表現であっても、相手がどう感じるかはわからない。それに大久保監督は何かあった時、『ダメなものはダメ』とはっきり言ってしまうタイプ。グッとこらえて我慢……ということができない。僕なら我慢しちゃうけどね(笑)。そういう意味では、言わなくていいことを言ったり、やらなくていいことをやってしまったり、そういうことはあったかもしれません」

 それは野球の指導にも表れている。

「今だと中川(大志・内野手)が『お前はバッティングだけやっていればいい』って言われています。普通は、『お前のバッティングに期待している。でも、しっかり守れるようにしておけよ』となるんですが、大久保監督はそうしたことは言わない。おそらく、本気でバッティングの練習だけをしておけということだと思います」

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