パ・リーグ6球団、キャンプの見どころ満載はこのチーム (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

北海道日本ハムファイターズ(EZOlution)

 2015年、チームのスローガンは「Revolution(変革)」「Evolution(進化)」「Resolution(決意、誓い)」と蝦夷(えぞ)を組み合わせた造語「EZOlution」。その主役は、間違いなく大谷翔平だ。

 昨年、大谷は投手として11勝をマークし、打者として10本塁打を放った。ひとりの選手が「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」を達成したのは、ベーブ・ルース以来、実に96年ぶりの快挙だった。さらなる飛躍を誓う3年目。このキャンプで大谷はどこまで進化した姿を見せることができるのか。

 そして日本ハムといえば、若手選手にも注目だ。昨年は西川遥輝(22歳/内野手、外野手)、中島卓也(24歳/内野手)、近藤健介(21歳/捕手、内野手)らが活躍し、クライマックス・シリーズに進出に貢献した。今年も岡大海(23歳/外野手)、谷口雄也(22歳/外野手)、渡辺諒(19歳/内野手)らがレギュラー獲りに挑む。チームの顔である中田翔ですら25歳のチームである。若さ溢れるチームだけに、連日フレッシュな話題が伝えられそうだ。

千葉ロッテマリーンズ(翔波~熱く! 勇ましく!! 泥臭く!!!)

 オフに、正捕手として長年チームを支えた里崎智也が引退し、エース成瀬善久もヤクルトに移籍。チームの柱を失ったが、逆に言えば、若手にとっては大きなチャンスとなるはず。なかでも注目したいのが、正捕手争いだ。

「正捕手が誰になるのかが、キャンプでの最大の見どころになると思います。昨年は吉田裕太、田村龍弘、江村直也らがマスクを被りましたが、最後まで固定できなかった。今年はひとりに決めたいはず。ルーキーの寺嶋寛大の評価も高いですし、正捕手争いは面白いと思います」(ロッテ担当記者)

 はたして、現役時代は名捕手でならした伊東勤監督の目にかなう選手は誰なのか。初日から激しいバトルが繰り広げられそうだ。

 もうひとつ、ロッテで忘れてはならないのが岡田幸文。昨年7月に、デビューしてから1770打席本塁打なしの日本記録を昨年の7月に更新。その後もホームランは出ず、自身の記録を1882打席まで伸ばしているが、もしかしたら紅白戦やオープン戦では貴重な一発が見られるかもしれない(公式戦ではないため岡田の日本記録は継続)。華麗な守備は言わずもがなだが、あえて岡田のバッティングに注目するのも一考だ。

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