大谷翔平、新春の誓い「15勝、20本塁打は達成したい」 (2ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 阿部卓功●写真 photo by Abe Takanori

―― つまり、肉体と技術の音合わせ、ということ?

「そうです。運転技術の未熟な人が、高性能のスポーツカーを運転してうまく操作できるのかって言われたら、すぐには難しいと思うんです。それと同じことで、技術の向上とは別に体力が上がっていくのは悪いことではないし、体力が上がるに越したことはない。使う体がしっかりしてくれば、違うフォームが必要になります。その作業をやり始めたところだったので、僕の中に焦りはまったくありませんでした。実際、キャンプの段階では僕の中でまだまだいけると思ってガンガン、ウエイトもやっていましたし、体を作る作業は続いていました。大きくなった体とフォーム......つまり技術という音を合わせる作業は、1カ月あれば 大丈夫だなと思っていたので、ここからやるからいいんだと思っていました。それは今やっていることも同じですし、もしかしたら今年もキャンプ初日は同じような感じになるかもしれません(笑)」

―― そんなにしっかりとした理由があったのに、監督には説明しなかったんですか。

「してないですね」

―― あんなに心配していたのに、いったいなぜ?

「説明する必要はないかなと思ったので......別にそれを言ったところで(監督が)落ち着くわけでもないですし、それは結果で示すしかないかなと」

―― それ、19歳の発想ですか(笑)?

「どんどんよくなっていく過程で結果が出て、あれでよかったのかと思ってくれるのが一番なので......別に、僕がそこで何か説明しても、言い訳にしか聞こえないじゃないですか。そんなの、逆にめんどくさいというか、必要ないというか......言いたい人には言わせておけばいいし、自分がしっかりやっていればそれでいいのかなと思っていました」

―― その音合わせの作業というのは、いつ頃までに終わったんですか。

「ある程度、僕の中でやりたいことは開幕の時には終わっていました」

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