セ・リーグMVP問題が解決!? 意外な該当者が出現 (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

2004年 パ・リーグMVP/松中信彦(ダイエー)
打率.35844本塁打120打点

2005年 パ・リーグMVP/杉内俊哉(ダイエー)
18勝4敗、防御率2.11、奪三振218

2008年 パ・リーグMVP/岩隈久志(楽天)
21勝4敗、防御率1.87、奪三振159

2013年 セ・リーグMVP/バレンティン(ヤクルト)
打率.330、60本塁打、131打点
※赤字はリーグトップ。球団名は当時のもの

 錚々たる顔ぶれが並び、記録的も球界の歴史に刻まれるものばかり。優勝チーム以外からの選出となると、それなりのインパクトがなければいけないのだと思い知らされる。では今年、セ・リーグに強烈なインパクトを残した選手はいただろうか。

 大谷翔平(日本ハム)のように「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」を記録した規格外の選手はセ・リーグにはいなかったし、史上7人目のシーズン200安打に挑戦中の山田哲人(ヤクルト)も残り15試合で28安打と達成は厳しい状況に追い込まれている。そうなると、もし巨人が優勝した場合は、やはり巨人の選手が……。

 いや、待てよ。セ・リーグにひとり、球界の歴史に名を刻んだ男がいたじゃないか。今年、49歳を迎えた山本昌(中日)だ。9月5日の阪神戦で今季初登板&初勝利を挙げた山本昌は、浜崎真二(阪急)が持っていたプロ野球最年長出場記録と最年長勝利記録を64年ぶりに更新、レジェンドとなった。

 確かに、山本昌は「シーズンを通して最も活躍した選手」ではない。しかし、49歳での1勝はまさにプライスレス。数字では表せない凄みがある。49歳のMVP――新たなレジェンドに期待してみるのはいかがだろうか。

(おわり)

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