プロ野球選手100人「人生を変えたスポーツ漫画」 (2ページ目)

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva,
  • special thanks to Shimamura Seiya,YOKOHAMA DeNA BAYSTARS, CHIBA LOTTE MARINES,TOHOKU RAKUTEN GOLDEN EAGLES photo by (c)YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

石川雄洋(28歳)
「アメフトの漫画ですけど、『アイシールド21』(※6)が印象に残ってます。高校のときの友達にアメフト部が多かったんで、それで読みましたね。魅力があったキャラは、クォーターバックの蛭魔妖一。むっちゃ頭が良かった」

多村仁志(37歳)
「僕は『あぶさん』(※7)ですね。この前、連載が終ったんですけど。最後の単行本は3月28日に発売されて、その日は僕の誕生日なんですよ。自分にプレゼントしました(笑)。今も球場にあるサウナに入りながら、これを読んで野球へのイメージを膨らませてます。
 最初に読んだのは中学生のときで。ちょっと大人びていたかもしれませんが、僕はプロ野球選手になるのが目標でしたから、ファンタジーな野球漫画(『わたるがぴゅん』(※8)やテレビ放映されていた『ミラクルジャイアンツ童夢くん』(※9)など)より、プロ野球選手も出てくるあぶさんが魅力的でした。まず、打撃フォームがかっこいいし、参考になるんですよ。僕もあぶさんや他の選手のフォームを見て、自分の打撃フォームを修正したりイメージを膨らませました。好きな話が、自分を題材にしていただいた84巻の『ハマのあぶさん』。ホークス時代のことでした。水島先生が言うには、多村は後ろ髪が長いから絵が描きやすいんだって。後ろ髪を短くしたら『なんで切った』って怒られました(笑)」

筒香嘉智(22歳)
「『Dreams』は、こんなになれると面白いなと思って読んでいましたね。ボールが異常に飛ぶんです。あんなに飛ばせればなあと。甲子園のバックスクリーンを越えるホームランを打つ場面がありますが、現実では無理っす。横浜スタジアムなら、会心でスタンド真ん中くらいは飛ばせるかもしれませんが。印象に残っている登場人物は久里。甲子園のバックスクリーンを越えるホームラン打ってますからね」(笑)

久保康友(34歳)
「『名門!第三野球部』です。古くさい根性もので、僕のキャラとは違いますね(笑)。漫画のように、自分はあそこまでの猛練習はできないので、よい野球選手にはなれないのかなと思ってました。猛練習をマネしたこともありますが、100やっても1しか身につかなかったこともある。でも、100やって80が身につく子もいます。やってることは同じやのに、僕はその子のようにはなれない。漫画は一生懸命努力すればすぐに結果が返ってくるけど、自分はそうではない、ということをこの漫画で学びました。
 でも、あそこまで頑張れるのも、ひとつの才能だろうし、果たして自分はあそこまで頑張ったのだろうか。そんなことも考えますね。
 好きだったのは、斉藤です。お坊さんの息子で恐怖の9番打者なんですよ。ちょっと間が抜けているんですが、自分のことを侮辱されると、キレて手がつけられなくなる。そうなると甲子園のエースでも必ず打つという、その変貌ぶりが子供心に印象に残っています」

桑原将志(21歳)
「『MAJOR』ですね。高校のときはなかなか見られなくて、プロに入ってからの方が見てますね。暇な時にテレビでやっていたりして、それはいい気分転換になりました。好きなのは茂野吾郎です。ひたむきで、がむしゃらに頑張っている姿がいいですよね」

山口俊(27歳)
「小学生のころは『ドカベン』に憧れました。プロ野球編(※10)ですが、こんなすごいボールを投げて、こんなにすごく打てるなんてと圧倒されましたね。ちょうど、夜中にテレビで高校野球編が再放送していたんですよ。プロ野球編と同時にそれを録画で見ていたので、山田と里中が対戦したり、その背景も知ることができたので、より気持ちが入りましたよね。僕はドカベンのプロ野球編に登場する選手になりたいと思っていますから(笑)。好きなのは山田太郎。ひたむきに練習して、どんな時でも謙虚な姿がいいですね
 プロに入ってからは『なんと孫六』(※11)ですね。これも僕が生まれる前から連載されている作品ですが、球場に置いてあるものを読んだら面白かった。孫六の強気というか、ケンカ野球の気持ちを見習わなければと刺激を受けました(笑)。孫六にはそれくらいの負けん気があるんですよ」

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