12球団最強。ヤクルト打線を変貌させた「秘密練習」 (6ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 6月3日のオリックス戦では今季54試合目にして初の完封負けを喫してしまったが、翌日の試合では両リーグトップの8勝を挙げている西勇輝を攻略して雪辱を果たした。まだまだ打線が下降していく気配はない。

「正直、この状態が続くとは思っていません。打線は水物だし、メンバーを見ても、巨人と比べるとやっぱり見劣りしてしまうでしょ(笑)。でもね、単純な練習を毎日反復するのって、本当に大変なんですよ。こうした小さな積み重ねが大きな結果をもたらしてくれる。そう信じていますよ」(杉村コーチ)

 まさに12球団最強の打線はただの偶然ではなく、選手とコーチとの情熱によって作り上げられたものだとわかる。だが、これだけの強力打線をもったとしても、現在ヤクルトはリーグ5位、交流戦11位と精彩を欠いている。野球とは、実に難しいスポーツである。

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