プロ野球開幕1カ月。解説者7人が選ぶ「3大ニュース」 (4ページ目)

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

◎野村弘樹(元横浜コーチ)

①エルドレッド(広島)の覚醒
②二刀流・大谷翔平(日本ハム)の活躍
③ルーキーの明暗

「広島が上位にいることに驚きはないのですが、エルドレッドがここまで打つ(打率.381、9本塁打、27打点)とは予想外でしたね。来日2年目で日本の野球にも慣れてきたと思うのですが、すごく研究熱心なのがわかります。例えば、凡退した打席でもどうして打ち取られたかを反省し、次の打席に生かしています。だから、次の打席ではしっかりと狙い球を絞って打席に入っている。ピッチャーとしては脅威です。パ・リーグでは大谷ですね。キャンプ中はほとんどバッティングをしていないと聞いていたのですが、あれだけのバッティングをできるんですからね。本当にすごい選手です。ピッチャーとしても確実に成長していますし、可能な限り二刀流挑戦を続けてほしいですね。もうひとつ挙げるとすると、ルーキーの明暗ですね。大瀬良大地、石川歩、吉田一将らの活躍が目立っていますが、その一方で、オープン戦で好調だった楽天・松井裕樹、ロッテ・井上晴哉(打率.204、1本塁打、6打点)が苦しんでいます。松井の場合は、オープン戦の時とシーズンに入ってからの打者のスイングの違いに驚いたのかもしれません。厳しいところを突かないとやられてしまうと思ったのか、コースを狙いすぎていた印象を受けました。井上に関しては、打てないコースを徹底的に調べられ、執拗に攻められました。プロのレベルの高さを痛感したと思います。ただ、ふたりとも一軍で結果を出すだけの力があるのは実証済み。ここからどう這い上がっていくのか楽しみですね」

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