プロ初勝利へ。楽天・松井裕樹が取り組むべき3つの課題 (3ページ目)

  • 山村宏樹(元楽天イーグルス)●文 text by Yamamura Hiroki
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 何度も言いますが、松井のボール自体は十分に一軍で通用するレベルです。だからこそ、しっかりと打者に集中して対戦してほしいと思います。そのためには、けん制、クイックの精度を上げること、試合状況を読んでテンポ良く投げることが必要になってくるでしょう。

 最後にもうひとつ、中6日の間隔で投げるためには下半身の強化が重要になってきます。今はウエイト中心のトレーニングが主流ですが、ランニング量を増やして、下半身強化に努めてほしいと思います。そうすれば、ピッチングの再現性が増し、同じバランス、同じリリースで投げることができるはずです。これらのことは佐藤義則コーチからも言われていると思いますが、これをクリアしていけば、松井らしいピッチングを取り戻せるはずです。

 日本ハム戦で見た立ち上がりのボールは本当に素晴らしかった。せめて5~6回ぐらいまで同じような球を投げることができれば、初勝利は近いと思います。3度目の登板となる4月16日のソフトバンク戦が有力ですが、どこまで課題を克服し、どんなピッチングを見せてくれるのか楽しみですね。

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