2014年プロ野球。達成しそうな記録、してほしい記録 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 荒川祐史●写真 photo by Arakawa Yuji

 ホームランでは、史上19人目の400号まであと23本の小笠原道大(中日)。2011年5本、2012年0本、2013年1本と、統一球導入後の3年間は苦しんでいるが、かつては6年連続30本以上を放ったスラッガー。新天地・中日で復活を果たすことができるのか、小笠原の打棒に期待したい。

 また300号を狙うのが、通算298本塁打の和田一浩、通算288本の村田修一(巨人)、通算277本の新井貴浩(阪神)の3人。それぞれチームの主軸を担い、ホームランを期待されている選手だけに、今シーズン中の記録達成に注目が集まる。もうひとり300号を期待したいスラッガーがいる。それが通算238本塁打の中村剛也(西武)だ。昨年はケガで苦しみわずか4本塁打に終わったが、過去4度本塁打王に輝くなど、実力は折り紙つき。300号まであと62本だが、昨年バレンティンが更新した60号の日本記録を破り一気の大台到達も......中村なら決して不可能な数字ではないはずだ。

 野手は次々に記録が達成されそうだが、投手は苦戦が続きそうだ。まず、名球会の入会資格である200勝だが、2008年の山本昌(中日)を最後に出ていない。通算182勝の西口文也(西武)があと18勝と迫っているが、2012年が5勝、2013年は0勝に終わっており、今シーズンでの記録達成はどうか......。この西口を追うのが、日米通算171勝の黒田博樹(ヤンキース)。2010年から4年連続2ケタ勝利をマークしているが、それでも200勝まであと29勝。今シーズン中の達成は厳しいだろうが、来季以降の達成のためにどこまで勝ち星を積み重ねることができるのか楽しみだ。

 投手にとってもうひとつの入会資格である250セーブだが、現在、日米通算222セーブの藤川球児(カブス)がこの記録に最も近い男である。しかし昨年ヒジの手術を行ない、完全復活にはまだしばらく時間がかかりそう。たとえ復活したとしてもクローザーのポジションを確約されているわけではなく、セットアッパーとしての起用も十分に考えられる。昨年の上原浩治(レッドソックス)のようにセットアッパーからクローザーに転向した例もあり、残り28セーブを達成できるのか、かなりハードルは高いが期待したい。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る