巨人、まさかの大失速は「国民栄誉賞」のせい!?

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

今シーズンで監督通算10年目を迎える原辰徳監督今シーズンで監督通算10年目を迎える原辰徳監督 72年ぶりの開幕7連勝で波に乗り、セ・リーグの首位を独走していた巨人だが、5月に入り失速。交流戦に入っても一向に調子は上がってこない。6月9日の楽天戦ではエース・内海哲也が打ち込まれ、打線も田中将大の前に沈黙し、セ・リーグ首位の座を再び阪神に明け渡してしまった。いったい、巨人に何が起きたのか? 巨人のある球団関係者はこう語る。

「あの日を境に、微妙に空気が変わってきたような気がします」

 球団関係者のいう「あの日」とは、5月5日に東京ドームで行なわれた長嶋茂雄氏と松井秀喜氏の国民栄誉賞授賞式のことだ。そしてこう続ける。

「授賞式は素晴らしいものでしたし、あの日は選手たちも負けてはいけないと気合いが入っていました。試合も勝利することができたし、最高の1日になったと思うんです。ただ、その後の報道が......。せっかくのお祝いムードに水を差された気持ちです」

 授賞式をきっかけに、『松井監督誕生』や『来季入閣』の文字が新聞や週刊誌に躍るようになった。渡邉恒雄球団代表も「(松井が)巨人のユニフォームを着てくれるとオレは信じている」と語るなど、将来的な入閣を望む発言を繰り返した。だが、本当にこの時期に言わなければならない話だったのだろうか。

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