ルナ230安打、ブランコ65本塁打の超ハイペースで、ただいま「爆進中」 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by(C)YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

 ただここ数年はケガも多く、「シーズンを通して活躍できない」との評価があったのも事実だ。さらに、あるセ・リーグ某球団のスコアラーは、昨年までのブランコについてこう説明する。

「一発はあったけど、それ以上に三振も多かった。ピッチャーが構えたところに投げ切れれば、それほど打たれることはなかった。少しでも甘くなると、力でスタンドまで持っていかれることがありましたが、絶対に打ち取れないバッターではなかった」

 それが今年は、本塁打に加え、打率もここまでリーグ2位の.358をマークしており、昨年までとは別人の活躍である。前出のスコアラーが続ける。

「DeNAに移籍して、本拠地がナゴヤドームから横浜スタジアムに変わることで、昨年よりホームランは増えるだろうと予想はしていました。でも、ここまで打つとは想像していませんでした。ここまでのブランコを見ていて、変わったなと思うのは配球の読みです」

 スコアラーによれば、明らかに配球を読んで、決め打ちしてくるケースが増えたという。ブランコを変えたものは何なのか? 横浜DeNAのある球団関係者はブランコの好調の理由を次のように語る。

「ラミレスの影響が大きいと思います。練習の時からずっとふたり一緒にいて、ラミレスからピッチャーの特徴や攻め方について、いろいろと教えてもらっているみたいなんです。そういうこともあって、今年はホームランだけでなく、場面によってはミート中心に打ち返すバッティングを身に付けました。それが結果となって表れているのでしょう」

 ルナの230安打、ブランコの65本塁打は、あくまでも机上の計算であって、実現するのは容易なことではない。それでも、このふたりなら「もしかして......」と思わせてくれるだけでも、十分に意味のあることではないだろうか。

 まだ残りは100試合ほどある。日本記録更新の可能性を胸に秘めながら、最高級のバッティングに酔いしれるのも悪くない。ぜひ一度、球場に足を運んで観てほしい選手だ。

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