ルナ230安打、ブランコ65本塁打の超ハイペースで、ただいま「爆進中」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by(C)YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

現在、本塁打、打点の二冠王のブランコ現在、本塁打、打点の二冠王のブランコ プロ野球が開幕して2カ月が経った。今シーズンは、「統一球が変わったのではないか」と噂されるほど活発な打撃が目立っている。なかでも、驚異的なペースで打ち続けているふたりの外国人がいる。それが中日のヘクター・ルナと横浜DeNAのトニー・ブランコだ。

 ルナは来日1年目ながら、ここまで(5月20日現在)打率.414と高い数字を残しており、安打数は両リーグ最多の72本。単純計算すれば、シーズン230安打に達する超ハイペースである。なぜ、1年目にしてこれだけの結果を残しているのか。野球評論家の金村義明氏は次のように説明する。

「ルナのバッティングには柔らかさと強さがある。多くの新外国人は日本人投手の変化球攻めに苦しめられるんですが、ルナは変化球にもしっかり対応するし、ボールの見極めもできている。そして何より研究熱心。1打席目、2打席目は打ち取られても、3打席目、4打席目はきっちり対応してくる。試合中、熱心にメモを取っている姿を見るのですが、そうした姿勢がこの成績につながっていると思います」

 ここまで45試合を消化して、ヒットが出なかったのはわずか4試合だけ。天性の対応力に加え、そうした日々の努力が実を結んでいるのだ。

 ちなみに、現在の日本記録は2010年に阪神のマット・マートンがマークした214安打。今のバッティングが続く限り、シーズン最多安打も、夢の4割も、決して夢だけの話ではない。

 一方のブランコは、ホームランを量産。ここまで44試合で20本塁打を放っており、このままのペースだとシーズン65本塁打! 世界記録には及ばないが、王貞治(元巨人)、アレックス・カブレラ(元西武)、タフィー・ローズ(元近鉄)が持つシーズン55本塁打の日本記録を軽く抜いてしまう計算になる。ちなみに打点も今のペースなら170打点で歴代1位!

 ブランコが中日の外国人として来日したのは2009年。来日1年目に39本塁打を放ち、本塁打王のタイトルを獲得。その後も32本塁打(2010年)、16本塁打(2011年)、24本塁打(2012年)と4年間で111本ものホームランを放った。

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