【プロ野球】巨人の独走を止めろ!各球団が巨人戦5割を死守する方法

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yishihiro

中日から横浜DeNAに移籍してきたブランコは、4月15日現在、本塁打、打点でトップをマークしている中日から横浜DeNAに移籍してきたブランコは、4月15日現在、本塁打、打点でトップをマークしている 72年ぶりに開幕7連勝を飾るなど、2年連続日本一に向けて最高のスターを切った巨人。セ・リーグ各チームとの対戦がひと回りした4月14日時点の成績は10勝2敗2分、2位の阪神に3.5ゲーム差をつけている。早くも独走の予感が漂う巨人に対し、セ・リーグのライバルたちはどんな戦いをすべきなのか。

 唯一、巨人から白星を挙げている阪神(2勝1分)は、4月9日からの3連戦で先発した能見篤史、スタンリッジ、榎田大樹を筆頭に、投手陣が巨人打線を31イニング無失点に抑える好投を見せた。阪神OBの矢野耀大氏は、「巨人に勝つにはああいう戦いしかない」と言う。

「投手陣が踏ん張って、少ないチャンスをものにする。なかでも重要なのは先発投手です。彼らが試合を作ってくれないことには話にならない。巨人に相性のいい投手、勢いのある投手をぶつけていきたいところです」

 矢野氏がそう語るのには理由がある。クライマックス・シリーズ(CS)が導入されてから、優勝の可能性が低くなってきたチームは、優勝からCS進出に目標を切り替える傾向がある。そのため首位を走るチームではなく、勝てる可能性が高いチーム相手にエースを先発させ、確実に勝ちを狙いにいく。昨年の広島などがまさにそうで、エースの前田健太が巨人戦に登板したのはわずか1試合しかなかった。その結果、対巨人戦で10連敗を喫するなど、8勝15敗1分と負け越した。

 同様のことは、横浜DeNAにも言えた。チーム勝ち頭(9勝)の三浦大輔が巨人戦に先発したのは2試合、三浦に次ぐ7勝を挙げた藤井秀悟にいたっては登板なし。チームも4勝17敗3分と大きく負け越しを許してしまった。それとは対照的に中日はエースの吉見一起が巨人戦7試合に先発し、4勝を挙げた。チームも負け越しはしたが、10勝11敗3分と互角の戦いを演じた。

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