【プロ野球】大物メジャーリーガーが続々来日したホントの理由

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 ちなみに、各選手の昨シーズンの成績は以下の通り。

■打者
ジョーンズ=1割9分7厘、14本塁打、34打点
マギー=2割1分7厘、9本塁打、41打点
ラヘア=2割5分9厘、16本塁打、40打点
ロペス=2割4分6厘、4本塁打、28打点
■投手
パディーヤ=4勝1敗1セーブ、防御率4.50

 昨シーズンの成績を見れば、ラヘア以外は全盛期を過ぎた感は否めない。それでも今シーズン、メジャーでの契約を優先させようと思えば、バックアップ選手として契約を勝ち取ることはできたはずだ。だが、彼らは異国である日本でのプレイを選択した。その理由はどこにあるのだろう。

 昨年、松井秀喜の契約がなかなか決まらなかったように、昨今、ベテラン選手の契約は厳しさを増している。その背景にあるのは、コストを抑えたい、自前で育てた若手を起用したいというチーム側の思いだ。そしてベテラン選手たちは、バックアップ要因として買い叩かれる。昨シーズン、40歳でヤンキースと契約したラウル・イバニエスがいい例で、一昨年は約12億円あった年俸も、昨年は1億円だった。

 今回来日した外国人選手の昨年の年俸は、日本円に換算するとジョーンズ約2億円、マギー約2億5000万円、パディーヤ約1億5000万円、ラヘア4800万円、ロペス8000万円。そして今シーズンの年俸は、ジョーンズ3億円、マギー1億3000万円プラス出来高、パディーヤ2億9000万円、ラヘアは2年契約の4億5000万円、ロペス8000万円。ラヘアこそ破格の契約だが、他の4人に関しては昨年を大きく上回る金額が保証されているわけではない。つまり、お金が大きな理由だとは考えにくい。

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