【プロ野球】松田宣浩復帰でチームに勢い。ソフトバンク「下克上」達成なるか? (3ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro

「僕は初めてノーヒット・ノーランを食らいました。これは悔しい! このままじゃ終われないと思います。これから選手ひとりひとりにCSに向かっての意気込みを言ってもらいます」

 すると自らマイクを持って行き、いちばん左端に整列していた中村晃に手渡した。総勢30名、選手全員による「公開反省会」。普段は寡黙で派手なことは好まない指揮官がとったまさかの行動に、チームは引き締まった。

 そして、なんといってもソフトバンクには最多勝(17勝)と最優秀投手(勝率.773)の二冠に輝いた攝津正をはじめ、高卒ルーキーながら8勝1敗、防御率1.07の好成績を残した武田、自己最多の12勝をマークした大隣憲司と、安心して任せられる投手がいる。この3人でファーストステージを2勝するのはそう困難ではない。もしファーストステージを勝ち上がれば、次なる相手はパ・リーグ覇者の日本ハム。しかし、今シーズンの対戦成績は13勝9敗2分とソフトバンクが勝ち越しており、「下克上」が起こる可能性は十分にある。


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