2012.07.25

【プロ野球】1勝23敗。独走・巨人に大きな弱点あり!

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • photo by Nikkan sports

昨年も巨人に勝ち越したヤクルトは、今シーズンもここまで6勝3敗と好成績を残している だがその一方で、ジャイアンツ戦では強さを発揮するスワローズだが、交流戦では10連敗を喫し、タイガース、ベイスターズといった下位チームには負け越し。今ひとつ波に乗れない状況が続いている。このような戦いを続けている以上、ジャイアンツ追撃どころかAクラス入りも危ない。

 とはいえ、ヤクルトばかりに頼っているわけにはいかない。セ・リーグ5球団がこぞって巨人の独走を止めるために、前出のスコアラーがポイントに挙げたのが、「先行逃げ切り」のゲーム運びだ。

「今シーズンの巨人の戦い方を見ていると、終盤の粘りがなく、7回までにリードを許している試合は1勝23敗。つまり、先行逃げ切りのできるチームが巨人戦に力を発揮するのではないでしょうか。そう考えると、重要なポイントはリリーフ陣がしっかりしていること。昨年までなら間違いなく中日でしたが、今年は浅尾(拓也)もいないし、ここにきて岩瀬(仁紀)も不安が大きい。そこで注目したいのが広島です。広島は、サファテ、今村(猛)、ミコライオの3人が安定した結果を残している。攻撃陣も岩本(貴裕)、堂林(翔太)といった若手が成長し、得点力もシーズン序盤に比べて大幅に上がっている。後半もこの調子が続くようなら、面白いことになりそうですね」

 そしてもう1チーム、前出スコアラーが気になる存在として挙げたのがベイスターズだ。

「前半戦、巨人と横浜は雨で流れた試合が多く、まだ8試合しか消化していない。横浜は現在断トツの最下位ですが、巨人戦は2勝4敗2分と健闘している。残り試合は16もあるし、巨人にとっては横浜戦がひとつのカギになるかもしれないですね」

 同じくベイスターズの戦いに注目するのは、野球評論家の野村弘樹氏だ。

「中村(紀洋)、ラミレスの中軸が機能するようになって、明らかに戦いに変化がでていました。もう少し投手陣が踏ん張ってくれれば……という試合が多いけど、経験を積んでいることで着実に成長しています。巨人をはじめ、各チームとも前半戦のようにはいかないと思いますよ」

 これが現実のものとなれば、ジャイアンツ独走どころか、再び混戦となるのだが……。ジャイアンツが評判通りの力を発揮するのか、それとも他球団が意地を見せるのか。いずれにしても、まだセ・リーグの灯だけは消してもらいたくない。

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