【プロ野球】柔の中村剛也、剛の中田翔。大阪桐蔭高時代の恩師が語る『ふたりのホームラン王候補』 (3ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 甲斐啓二郎、益田佑一●写真 photo by Kai Keijiro、Masuda Yuichi

「体型的にも自分より小柄な中村が、ロングティーで軽々とオーバーフェンスする姿を見て、どうしてこんなに飛ばせるのか、技術的な部分で何かヒントになればいいと思って勧めました」

 高校時代の中田は、中村のバッティングを見て、成果が出るところまでいかなかったが、自らの技術不足に気づき、プロ入り後はそれを身に付けるために葛藤を続けている。

 最後に、今後のふたりに求めるものは何かを聞いてみた。

「中村はいつか三冠王を獲ってほしいと思っています。そのためには首位打者をどう獲るかですよね。2010年に西岡が首位打者を獲りましたけど、僕のイメージでは中村の方が獲ってもおかしくない選手でした。チーム事情もあって、ホームランを求められる立場にあると思いますが、僕の知っている中村のバッティングをしてくれれば三冠王は狙えると思います。逆に中田は、ホームランの魅力をどんどん伝えてほしい。広い札幌ドームであっても、50本、60本を目指してほしいですね」

 今シーズンはまだ開花前といった感じのふたりだが、これからどんなバッティングを見せてくれるのか。柔の中村、剛の中田――この先のバットマン人生にも注目したい。

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