鈴木誠也の移籍先本命はマリナーズか。GMの「日本人選手なしで開幕を迎えるという選択はしない」発言に注目 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Sankei Visual

 東海岸のチームの中では、メッツの方向性も気になるところだ。大富豪スティーブ・コーエンがオーナーになって1年目の昨季、シーズン途中まで地区首位を守りながら終盤に失速。今オフでの大型補強を目論んでいることは容易に想像できる。マイケル・カンフォート右翼手がFAになったため、穴埋めとして鈴木に触手を伸ばすことは十分に考えられる。

 これらのチームと鈴木側の交渉に関してひとつ留意すべきは、今オフの移籍情勢が労使交渉と大きく関連しそうなことだ。現在の労使は12月1日で失効し、新労使交渉は難航することが確実。一時的なロックアウトがすでに濃厚と見られている。

 実際にロックアウトになった場合、そこですべての移籍交渉がストップし、凍結期間に突入。鈴木の交渉期間は30日間が保証されるが、その期日は新労使締結後に繰り越しになる。

 そういった状況で、メジャー1年目に向けてじっくり準備したいだろう鈴木は、所属チームを今月いっぱいで決めてしまうのか。それとも決定が来年2月のキャンプ間近になることを覚悟してでも、時間をかけてチーム選びを進めるのか。数日後に一気に動くという事態も考えられるだけに、争奪戦の行方から目が離せない。

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