2021.11.24

鈴木誠也の移籍先本命はマリナーズか。GMの「日本人選手なしで開幕を迎えるという選択はしない」発言に注目

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Sankei Visual

 一方、GM会議の最中には、「5年契約で年俸700万ドルくらいが妥当では」という話も耳にした。今オフのマーケットに出ている外野手の中で、格としてはニック・カステリャノス、クリス・ブライアント、クリス・テイラーらよりも一段下であり、最終的には4年3000万ドル〜5年3500万ドル程度の条件に落ち着くのではないか。

 獲得を目指す候補チームは、GM会議中はマリナーズ、レンジャーズ、メッツ、ナショナルズ、ジャイアンツなどが有力とみられている印象だった。その後、前述の「MLBトレード・ルーマーズ」はマリナーズ、レンジャーズ、ジャイアンツ、レッドソックスの4球団を名指ししている。

 その中で、現時点で本命と目されるべきはマリナーズだろう。

 マリナーズの外野陣にはミッチ・ハニガー、ジェレッド・ケルニック、ジェイク・フレイリーが名を連ねており、頭数は足りている。カイル・ルイス、フリオ・ロドリゲス、テイラー・トランメルといったプロスペクト(若手の有望株)も揃っており、外野陣の補強は必ずしもプライオリティが高くはないのかもしれない。

 それでもジェリー・ディポトGMは、GM会議中にこんな気になる言葉を残して注目された。

「日本人選手なしで開幕を迎えるという選択はしないつもりだ。機会は常にある。これまで多くの偉大な日本人選手がプレーしてきたし、私たちにはファンとのすばらしい繋がりもある」

 外野陣の人数はいても、確固たる実績があるのはハニガーくらい。期待のケルニックも未知数で、ルイスは故障の影響で来春も出遅れが予想されている。そんな状況下で、昨季は2001年以来のプレーオフ進出の寸前まで迫ったチームが、評判のいい日本人外野手に投資しても驚くべきではない。

 また、1993年にマック鈴木が入団後、イチロー、城島健司、菊池雄星など常に日本人選手が属してきたマリナーズの「"伝統"を守りたい」という意識は、ディポトGMの言葉からも感じ取れる。そうした要素からも、マリナーズの動きには今後も注目だ。