筒香嘉智が3球団目で成功した理由は? メジャーを渡り歩いた斎藤隆が分析

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by AFLO

ア・リーグ東地区(レイズ)=2
ア・リーグ中地区=2
ア・リーグ西地区=2
ナ・リーグ東地区=3
ナ・リーグ中地区(パイレーツ)=3
ナ・リーグ西地区(ドジャース)=3

 パーク・ファクターは球場のサイズや形、標高などに影響される。パイレーツの本拠地PNCパークは15位で、左翼=約99.1メートル、中堅=約121.6メートル、右翼=約97.5メートル。両翼と中堅の距離だけを見れば、ZOZOマリンスタジアムやほっともっとフィールド神戸など日本の球場の平均的なサイズと同程度と言える。

 一方、レイズのトロピカーナ・フィールドは28位と、打者にとって難しい球場だ。最下位の29位はアスレチックスの本拠地オークランド・コロシアムだった(※レンジャーズのグローブライフ・フィールドはランキングから除外されている。サイト内に説明はないが、開場が2020年とデータ採取年数を満たさないからと推測される)。

 また、中地区は移動距離のメリットも大きい。パイレーツと同じナ・リーグ中地区のミルウォーキー・ブリュワーズでプレーした際、斎藤氏は"地の利"を感じたという。

「中地区は東と西、どちらへ行くにしろ、だいたい約3、4時間のフライトで済みます。時差的にはどちらも1、2時間の違いなので、全然大したことない。ブリュワーズでプレーした時、そう感じましたね。アトランタ・ブレーブス(ナ・リーグ東地区)やロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)でプレーしている時の移動を考えると、恵まれていました」

 筒香はレイズ時代、メキシコ湾岸に位置するタンパを本拠地としていた。同じ東地区といっても、ブルージェイズのトロントには飛行機で約2時間40分かかる。マリナーズが本拠地とする北西のシアトルまでは6時間だ(Googleマップで計算)。パイレーツにやって来て、コンディショニングは明らかに整えやすくなったはずだ。

 実は渡米して以降、「筒香は痩せたのでは?」という指摘も囁かれた。体重を減らしたことが不振の裏側にあるのではないか、と。

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