大谷翔平が1年前に日本人初の衝撃。サイクルヒット達成で期待が膨らむ次の夢 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 また、1888年7月28日にはシカゴ・ホワイトストッキングスのジミー・ライアン外野手がデトロイト・ウルバリンズ戦に1番センターで出場し、サイクルヒットを達成しました。ライアンはその試合、2回途中からマウンドに上がり、7イニング3分の1を投げて10失点という記録を残しています。

 いずれにせよ、日本では明治時代の遠い出来事。投手以外に守備経験のない大谷選手の偉業がいかに歴史的なことか、あらためて浮き彫りに感じるかと思います。

 米国でサイクルヒットは昔から、投手にとって夢の記録であるノーヒットノーランとよく比較されます。なぜかと言うと、メジャーリーグ144年という長い歴史において、完全試合を含むノーヒットノーランが303回、対するサイクルヒットが330回と、ほぼ同じくらいの割合で達成されているからです。

 最近10年間を見ても、ノーヒッターが40回に対してサイクルヒットが39回と、ほぼ同数。つまり、投手のノーヒットノーランと打者のサイクルヒットは同等の価値があると言っていいでしょう。

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