山口俊はムネリン級の人気者になれるか。
活躍のカギを握る球種がある

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっているメジャーリーグの開幕に向けて、オーナー側と選手会との交渉が難航しています。報酬を巡って、両者の意見が対立。6月中旬にはキャンプを再開したい意向ですが、時間は刻々と過ぎるばかりです。

海を渡ってブルージェイズの一員となった山口俊海を渡ってブルージェイズの一員となった山口俊 そんななか、たとえ労使双方が合意して開幕できたとしても、本拠地での試合開催が難しいチームもあります。それはメジャー30球団中で唯一、カナダに本拠を置くトロント・ブルージェイズです。

 ブルージェイズは今季、巨人から初のポスティングシステムで山口俊投手を獲得しました。彼がブルージェイズを選んだ理由も、「メジャーで唯一のカナダのチーム」が決め手となったようです。

 ただ、それが裏目に出たかもしれません。カナダは3月、自国民・永住者以外の入国を原則禁止すると発表。山口投手はキャンプ地のフロリダから行き先がなくなり、一時帰国を余儀なくされました。

 そんなコロナ対策の今後の動きも気になりますが、2015年にア・リーグ東地区を制して以来、最近のブルージェイズは3年連続4位と低迷しています。とくに昨年は、先発投手陣が崩壊。実に21人もの投手を先発に起用しましたが、リーグ9位の防御率5.25と散々な成績に終わりました。

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