菊池雄星の投球フォームが劇的変化。ダルビッシュも「マジすごい」と驚き (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 また、9イニングあたりの被本塁打率(2.00)も最下位で、防御率は69位、奪三振と与四球の比率(2.32)は61位。本人も納得できるものではなかったようで、「数字的には悔しい」と振り返っています。

 昨シーズン、菊池投手のスタートは上々でした。3月21日にメジャーデビューを果たし、最初の11先発は3勝1敗・防御率3.43と好成績を残しています。8月18日のトロント・ブルージェイズ戦では2安打完封勝利も挙げました。

 しかし、シーズンが進むにつれて、成績は下降線を辿るようになります。その原因のひとつは、速球のスピードの低下にありました。

 米データ解析システム「スタットキャスト」によると、開幕から最初の2カ月半までの速球は平均時速93.6マイル(約151キロ)ありました。しかし、6月18日以降は平均92.2マイル(約148キロ)に落ちてしまったのです。

 そして、菊池投手にとってもうひとつの武器であるスライダーも、スピードの低下によって打たれるようになりました。平均90マイル(約145キロ)以上は出ていたスライダーが、後半は平均86.0マイル(約138キロ)に急落。関係者に「カーブと見間違うぐらい」と厳しく評価されるほどでした。

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