指導者イチローとのほっこり秘話。
日系ブラジル人のマイナー選手が語る

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Taguchi Yukihito

 イチローとのバッティング練習では冷静を装っていたオモサコだが、その後ひとりになった時、興奮を抑えきれずブラジルにいる家族に連絡を入れた。

「その日の夜、父に連絡しました。特打でイチローさんに投げてもらったと伝えると、父は大興奮して『写真を送ってくれ』とか、『自分の息子がレジェンドに投げてもらっているなんて誰も信じないから、早くビデオを送ってくれ』と(笑)。でも、写真も撮ってないですし、ビデオも撮影できなかった。集中していたので、そんな余裕はありませんでした」

 遠慮することなくレジェンドに声をかけ、写真を撮ることすらも忘れ野球に打ち込んだ、18歳のブラジル出身のマイナーリーガーのやる気は、イチローにしっかりと伝わったはずだ。

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