MLBでは「最強1番打者」の傾向。俊足巧打の秋山翔吾はどう立ち向かう (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 シンシナティ・レッズで1番打者として期待される秋山翔吾外野手は、昨年西武ライオンズで20本塁打、長打率.471と、パンチ力のある打撃成績を残しました。とは言っても、彼が「大きな影響を受けた」イチロー氏や青木選手と同じように、ベースは俊足巧打タイプです。

 4番のようなパワーを持つ1番打者がひしめき合うなかで、日本のリードオフマンがどう立ち向かうか。秋山選手は「自分自身のプレースタイルを貫く。毎日ヒットを打って、塁に出ることを心掛けたい」と語っています。

 昨年、レッズの1番打者が記録した出塁率.329はリーグ8位と芳しくありませんでした。デビッド・ベル監督は秋山選手について「出塁へのアプローチがいい」と評価し、1番で起用したい考えです。その期待に応えるためにカギとなるのは、やはり出塁率とwRC+でしょう。

 昨年、秋山選手の出塁率.392はリーグ6位、142wRC+は同7位でした。メジャーでも西武時代のように高い数字を叩き出すことができれば、不動の1番打者としてポジションを確立できると思います。

プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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