MLBでは「最強1番打者」の傾向。
俊足巧打の秋山翔吾はどう立ち向かう

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 しかし、最近は2番だけでなく、1番も強打者が打つ傾向にあります。

 かつて1番打者と言えば、俊足巧打タイプが多くを占めていました。現在シアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏や、ミルウォーキー・ブルワーズなどで活躍した青木宣親外野手(現ヤクルト・スワローズ)などは、その当時を象徴するリードオフマンでしょう。

 それが近年、バッティングのいい選手に多く打順を回すことによってチームの得点力が上がるというデータや、フライボール革命によってホームランが急増した影響もあり、1番バッターにもパワーを重視する傾向が強まってきました。

 2017年にヒューストン・アストロズが初の世界一に輝いた時、1番打者のジョージ・スプリンガーはア・リーグ10位タイのシーズン34本塁打を記録し、ワールドシリーズでも5本塁打を放ってMVPを獲得。とても1番バッターとは思えないパワーに驚かされました。

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