ダルビッシュ有、サイ・ヤング賞への道。ハードルとなる要素を考えた (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 上記のふたりとは、2012年のR・A・ディッキー(ニューヨーク・メッツ/当時38歳)と、2019年のジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ/当時36歳)です。そのうち、ディッキーは投手寿命の長いナックルボーラーなので、34歳以上での受賞者は実質ひとりと言ってもいいでしょう。

 ただ、直近4年間のナ・リーグを見ると、2年連続でサイ・ヤング賞投手に輝いた2016年・2017年のマックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ/当時32歳・33歳)と、2018年・2019年のジェイコブ・デグロム(メッツ/当時30歳・31歳)は、ともに30歳以上で受賞しました。現在33歳のダルビッシュ投手と年齢的に大差はありません。

 また、サイ・ヤング賞に選ばれる判断基準も、時代とともに変わってきました。

 昔は最多勝・防御率・奪三振の主要3部門のタイトルホルダーが優位に立っていました。しかし、近年は最多勝が評価の対象外になりつつあります。なぜならば、勝ち星は味方の援護などによる運・不運の影響が大きいからです。

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