メジャー開幕延期で得する人損する人。最も恩恵を受ける日本人選手は? (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は「今ある状況のなかで、しっかりと準備していくことが大事」とベテランらしい対応を見せていますが、ミネソタ・ツインズの前田健太投手は「もう1回、キャンプ前みたいな感じ」と語り、再び仕上げるための調整の難しさを言い表しています。

 メジャーの開幕時期はコロナ次第なので、ピッチャーの調整期間も自ずと短くなりそうです。よって開幕当初は、先発投手の球数はかなり制限されるのではないでしょうか。

 1994年からの長期ストライキで1995年シーズンの開幕が1カ月近く遅れた時、当時ボルチモア・オリオールズで開幕投手を務めたマイク・ムシーナは5回3安打無失点と好投しながら、わずか49球で降板しています。その後、ムシーナは登板間隔を空けながら、徐々に球数を増やしていきました。

 先発を任される日本人投手たちも、今年のシーズン初めは球数が抑えられて、5回未満で降板することもあり得るでしょう。そうなると、なかなか勝ち星に恵まれないかも知れません。

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