メジャー6月開幕説を検証。過去の延期事例からワールドシリーズは? (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 かつて2001年、アメリカ同時多発テロ事件(9月11日)の影響で、毎年10月に行なわれてきたワールドシリーズが史上初めて11月にずれ込みました。ニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジーターが延長戦で劇的なサヨナラ本塁打を放ち、「ミスター・ノーベンバー(11月の男)」の称号を得た時です。

 その後、ポストシーズンは約1カ月間にわたって熱戦を繰り広げることが増え、11月に入っても頂上決戦を行なうことが珍しくなくなりました。ただ、それでも当時のバド・セリグ前コミッショナーは「10月中にワールドシリーズを終わらせることが望ましい」と言い、それ以来、開幕の時期を早めて10月中に世界一を決めるようにしています。

 もし、マンフレッド・コミッショナーが162試合すべてを行なう方針を貫こうとすれば、スケジュールはどう組まれるのか。

 おそらく、メジャーならではの過密日程で数少ない休日に試合を行ない、負担のかかる連戦はさらに増えるでしょう。とくに収入を上げるために昼夜別興行のダブルヘッダーを増やし、もしかしたら7月14日のオールスターゲームを中止にすることも考えられます。

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