メジャー6月開幕説を検証。過去の延期事例からワールドシリーズは? (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 最初は1972年。メジャー史上初のストライキによって開幕が10日間遅れ、公式戦86試合が中止となりました。スト期間中の再試合を行なわないという取り決めにより、チームによって異なる試合数(153〜156試合)でシーズンを終えています。

 次は1990年。オーナー側のロックアウトでキャンプインがずれ込み、開幕も1週間遅れました。ただ、この時は連戦やダブルヘッダーで試合をこなし、プレーオフやワールドシリーズの開始日程も順延したことで、何とか各チーム162試合を行なうことができました。

 しかし、1995年は4月3日の開幕がストライキの影響で、なんと1カ月近くも遅れました。結果、4月25日からの開幕となり、各チーム144試合への減少を余儀なくされたのです。

 そう考えると、今回最初の開幕延期は最良のシナリオだったかも知れません。

 2週間程度の延期で済めば、労使協定で決められている最大20連戦----厳密に言うと20日連続以上の試合を特例として認め、ダブルヘッダーを増やし、プレーオフやワールドシリーズの開始日程を遅らせることで162試合できたはずです。

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