大谷翔平の同僚、プホルスとイチローに共通する野球への探究心 (4ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Getty Images

 プレースタイルが違うにもかかわらず、お互い強く意識していた。そこから8年連続オールスターの現場で会っていたのだが、2009年のオールスターのゲーム前、イチローはプホルスについてこう語っていた。

「彼もなにか続けていることはあるでしょう。そういうものを持ちながらプレーしているというのは、経験した人にしかわからない。やっぱり頑張ってほしいよね。チームメイトで、やったことのない人にその気持ちはわからないから、孤独というか、誰も理解してくれない。とくにチームが負けだすと、自分だけ何か戦っているというのはやっぱりつらいよね。セントルイスは強いからいいけど......。そういう選手は頑張ってもらいたいと、僕は思う」

 プホルスはライバルよりも仲間だと感じるかと問うと、「そうだね」とイチローは言った。スタイルや残してきた結果は違っても、「古巣に帰れる」選手というのは、目に見えないところでつながっているものだ。

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