菊池雄星が大谷翔平の攻略法をイメージ。「自分の武器になるのは...」

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 田口有史、甲斐啓二郎●写真 photo by Taguchi Yukihito,Kai Keijiro

菊池雄星インタビュー(後編)

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 オフにポスティングにより、念願のメジャー移籍を果たした菊池雄星。複数の球団が興味を示すなか、菊池が選んだのはシアトル・マリナーズだった。条件はもとより、憧れのイチローの存在など、すべてにおいてダントツだったという。そしてマリナーズの所属するア・リーグ西地区には、花巻東の後輩・大谷翔平がいるロサンゼルス・エンゼルスもおり、メジャーの舞台で「菊池VS大谷」の対決も多く見られるに違いない。菊池は大谷との対戦について何を思うのだろうか。

キャンプ中、笑顔を見せるマリナーズの菊池雄星キャンプ中、笑顔を見せるマリナーズの菊池雄星── 現在、アメリカでは、去年の大谷翔平選手、今年の菊池雄星投手と、岩手県の花巻東高校を卒業したNPBのトッププレイヤーが立て続けにメジャーへ来たという事実を受けて、"ハナマキヒガシ"とはどういう高校なのかと興味を持たれているようです。当事者のひとりとして、その点はどんなふうに感じていますか。

菊池 どうなんでしょうね......大谷にしても僕にしても、(佐々木洋)監督の指導は大きく影響していると思います。僕は監督から常に目標、目的を描くということを教えてもらいました。今でも会うたびに「子どもたちのお手本となるような振る舞いをしなさい」と言ってもらっています。その言葉はいつも僕のなかにありますね。ちょっと浮かれているかなと感じた時には、ああ、監督の言葉を思い出さなきゃいけないな、と自分に言い聞かせています。

── それにしても菊池投手と大谷選手、先輩後輩とはいえ、わりとキャラは違いますね。

菊池 そうなんですか。僕と大谷って、高校は入れ替わりなんですよ。僕が卒業した年に大谷が(花巻東に)入ってきたんで、じつは大谷のことをあんまり知らないんです。

── 菊池投手が長男タイプ、大谷選手は末っ子タイプに見えます。

菊池 へーっ、それこそ同じ高校を出てはいますけど、監督の教えは同じタイプの人間を作ろうとしているわけではないと思いますから、違って当然かなとも思います。それは大谷と僕に限った話じゃなくて、それぞれの個性を伸ばすというのが監督の考えでしたから......

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