大本命ドジャースに一抹の不安。ブルワーズが補強成功で大注目 (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 そして私が個人的に注目しているのがブルワーズです。ロレンゾ・ケイン、クリスチャン・イエリッチ、ライアン・ブラウン、ヘスス・アギラと好打者が続き、そこにマイク・ムスタカス、ジョナサン・スコープが加わった打線は脅威です。

 ムスタカスはワールドチャンピオンの経験もあり、本当にいい補強をしたと思います。また、8月末にはカーティス・グランダーソンも獲得。全盛期のパワーはありませんが、「ここぞ」という場面で彼の経験が生きてくるかもしれません。

 それにブルワーズも9月終盤の連勝でカブスに追いつき、最後のワンデープレーオフで勝利して西地区の優勝を勝ち取りました。こうした勢いはポストシーズンでは必要です。まだまだ伸びる要素があると思いますし、ワールドシリーズ進出の可能性は大いにあると思います。

 ブルワーズにワンデープレーオフで敗れ、ワイルドカードに進んだカブスはハビア・バイエズ、アンソニー・リゾ、ベン・ゾブリストなど、2年前にワールドシリーズを制したメンバーも多く、力のあるチームです。

 ただ、ブルワーズとは対照的に9月に入ってからややチームの勢いが落ちてきた印象があり、2年前のチームほどの強さを感じません。そこを名将、ジョー・マドン監督がどんな采配でチームを導くのか見ものです。

 最後に、中地区を制したブレーブスは、ロナルド・アクーニャJr.に代表されるように、若手の成長が著しいチームです。勢いに乗れば一気にいく可能性を秘めたチームであることは間違いありませんが、本当に円熟期になるのは、2、3年後のような気がします。

 シーズンは投打がうまくかみ合い、5年ぶりの地区優勝を果たしましたが、ディビジョンシリーズでドジャースに勝てるかどうか。何度も言いますが、このチームがワールドシリーズを本気で狙うのは、2、3年後だと思います。

 ポストシーズンはワンプレーで大きく戦況が変わってきます。実力通りの結果にならないことも多く、それが魅力でもあります。ただ夏場以降、とくに9月中盤から終盤にかけていい戦いをしたチームは勢いがあり、ポストシーズンでも注目に値します。そういった意味で、本命はドジャースですが、ブルワーズ、ロッキーズの戦いには注目したいですね。

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