大本命ドジャースに一抹の不安。ブルワーズが補強成功で大注目 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 個人的には、マチャドやドージャーを獲得するよりも、実績のあるリリーフ投手を獲得すべきだったと思います。いくら打線がよくても、終盤を任せられる投手が不安だと、勝ちパターンに持ち込めない。とくに短期決戦は終盤に試合が動くことが多々あります。ほかのチームと比べて選手層が厚いのは間違いありませんが、決して磐石ではないというのが、私の印象です。

 そのドジャースとワンデープレーオフで地区優勝を逃したロッキーズですが、シーズン序盤は負けが続き、勝率5割を切る時期もありましたが、徐々に地力を発揮。とくに9月終盤に8連勝するなど、完全に勢いに乗りました。

 このチームは伝統的に打線がよく、かつてはラリー・ウォーカー、ダンテ・ビシェット、トッド・ヘルトン、トロイ・トロウィツキーなど、次々と好打者を輩出。今もメジャーを代表する好打者、ノーラン・アレナードがいますし、トレバー・ストーリー、チャーリー・ブラックモンも打撃センスのよさが光ります。

 本拠地であるクアーズ・フィールドは標高1マイル(1600m)の地点にあり、空気も乾燥しているため「打者有利」と言われてきましたが、それは大きな理由ではないと思います。おそらく打撃に関しては、マイナーからしっかりとした育成のプログラムがあると思います。

 その一方で、これまでは投手陣が不安定でなかなか勝ち切ることができませんでしたが、今年はチーム防御率4.34(リーグ12位)ながら、17勝を挙げたカイル・フリーランド、14勝のエルメン・マルケス、12勝のジョナサン・グレイと、3人の2ケタ勝利投手を出すなど、駒は揃っています。

 ただ、ロッキーズも不安があるとするとブルペン陣。守護神のウェイド・デービスは43セーブでセーブ王のタイトルを獲得しましたが、防御率4.13と絶対的な信頼を置けません。ドジャース同様、ブルペン勝負の試合展開になると厳しいかもしれません。

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