2018.02.28

「1億ドル男」ダルビッシュが、
カブスから課せられた最低ノルマは?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

 そしてカブスには、ベテランのジョン・ラッキーという心強い存在もいました。2002年のアナハイム(現ロサンゼルス)・エンゼルス時代にはルーキーとしてワールドシリーズ第7戦に先発して勝利。さらに2013年のレッドソックス時代にはワールドシリーズ3試合のうち2試合に先発し、1勝0敗・防御率2.57というすばらしい成績を残しています。

 その点でいうと、ダルビッシュ投手は昨年7月にロサンゼルス・ドジャースに移籍し、優勝請負人として迎えられながらも、ワールドシリーズに先発した2試合はいずれも2回途中でノックアウト。敗戦投手となり、ドジャース29年ぶりの世界一という夢を叶えることができませんでした。

 このオフ、カブスの先発陣からアリエッタとラッキーのふたりがFAで抜けました。それにより、今季のカブスの先発5人は以下のようになると予想されます。

 エースはレスターで、2番手がダルビッシュ投手。まずはこの二枚看板を中心にローテーションを回します。そして3番手は昨年ケガに苦しんだヘンドリックスが入り、4番手は昨年途中にシカゴ・ホワイトソックスから移籍してきた左腕ホセ・キンタナ、5番手は今オフにコロラド・ロッキーズから獲得した28歳のタイラー・チャットウッドとなるでしょう。

 アリエッタとラッキーの抜けた穴はとても大きいです。昨年ふたりが積み上げた勝ち星は計26勝。ダルビッシュ投手は大舞台で活躍した彼らの穴を埋める存在にならないといけません。入団会見でカブスを選んだ理由として、「ワールドシリーズに行ける確率が非常に高い」と言っていたので、その大舞台で雪辱を果たすことがカブスから求められている最重要課題であることは理解していると思います。

 あと、ダルビッシュ投手がカブスで好成績を残すために、本拠地リグレーフィールドとの相性も考えてみましょう。過去のデータを振り返ると、ダルビッシュ投手はリグレーフィールドで1度しか投げていません。2016年7月16日、カブス相手に4イニング3分の1を投げて被安打2本、9奪三振を奪う力投を見せましたが、2点を失って敗戦投手となっています。