打者・大谷翔平を襲うメジャーの「魔球&ウルトラ速球」の持ち主たち (2ページ目)

  • 永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

昨シーズン、ア・リーグ最多となる308奪三振を記録したクリス・セール昨シーズン、ア・リーグ最多となる308奪三振を記録したクリス・セール

クリス・セール(ボストン・レッドソックス)

 打たせて取るピッチングスタイルのカイケルとは対照的に、真っ向から三振を奪っていくのがレッドソックスのクリス・セールだ。昨シーズン、ア・リーグ最多の308個の三振を奪い、17勝をマークするなど、メジャーを代表する左腕といえる。

 セールの最大の特長は、サイドスローに近いスリークォーターから放たれる横に滑るように動くスライダーだ。左打者にとっては、背中越しからボールが来るような球筋であり、これを芯でとらえるのは至難の業だ。かつてメジャー最強左腕と呼ばれた通算303勝のランディ・ジョンソンのスライダーの軌道に近い。

 また、ストレート系の平均球速も150キロを超えており、速球とスライダーのコンビネーションで三振の山を築いていく。

 このメジャー屈指の左腕に対して、大谷はどう攻略すべきか。まずは、独特の軌道を持つセールのボールに対して、どこまで踏み込んでスイングできるかがポイントになるだろう。

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