大谷翔平はベーブ・ルースになれるか。メジャー史に見る二刀流の苦難 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 マイナー時代の2004年にはギリシャ代表としてアテネ五輪に出場し、中畑清監督率いる日本代表とも予選リーグで対戦しています。マーケイキスは5番・DHでスタメンに名を連ね、さらに9回にはピッチャーとしてマウンドにも上がりました。時速94マイル(約152キロ)の速球を武器に、城島健司選手(当時ダイエー)や中村紀洋選手(当時近鉄)など日本代表の主軸を相手に無失点に抑えています。

 その後、2006年にメジャーデビューを果たし、これまで2度のゴールドグラブ賞を受賞。シュアなバッティングが売りで、今年8月には通算2000安打を達成し、現在も攻守にわたって活躍しています。

 そしてもうひとりのアーロン・ヒックスも、ピッチャー兼外野手の二刀流でした。カルフォルニアの高校時代には最速97マイル(約156キロ)をマークし、剛腕ピッチャーとして名を轟かせていたのです。

 その才能にほれ込んだオークランド・アスレチックスは2008年、ヒックスをピッチャーとしてドラフト1巡目で指名したいと申し出たそうです。しかし、ヒックス本人はバッターとしての挑戦を希望し、その年のドラフト1巡目全体14位でミネソタ・ツインズから指名を受けました。その後、2013年にメジャー昇格を果たし、2015年のオフにヤンキースへ移籍しています。

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