ついにマエケンも失点。救援陣ガス欠の
ドジャースは息を吹き返せるか

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 リリーフ投手たちが勝敗のカギを握ってきた今年のワールドシリーズ。ブルペン勝負になれば、第4戦までと同じくナ・リーグ王者に分があると思われた。ところが、この日はドジャースの6人の救援陣が合計5イニングで10安打7失点を許してしまう。特に7-4とリードした5回2死1、2塁の場面で、カーショウに代わった前田健太がホセ・アルトゥーベに喫した同点3ランは、相手に勢いを与えてしまったという意味でも痛恨だった。

「抑えたかった場面ではあります。信頼して送り出してもらったんで......」
 
 ポストシーズン8試合目にして初失点を許した前田は、試合後のクラブハウスで肩を落とした。この日は3分の2イニングで2安打1失点。打ったアルトゥーベはシリーズMVP最有力の強打者だが、日本人右腕はこれまで"中継ぎの切り札"となっていただけに、この被弾はチームにとって大誤算と言わざるを得ない。

 その後、7回表に8-7と1点のリードを奪うも、7回裏には3連投のブランドン・モローがメッタ打ちに遭う。先頭のジョージ・スプリンガーの本塁打から始まり、ブレグマンに中前打、アルトゥーベに左中間二塁打、カルロス・コレアに左越え本塁打と、わずか6球で4失点。プレーオフでの13試合で12登板目となったモローに、好調時のキレがないのは明らかだった。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る