ダルビッシュ炎上、前田健太ロングで負った、ドジャースの傷を考える (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 一方、ドジャースは第3戦に敗れただけでなく、ブルペンをほぼフル回転させて合計19個のアウトを取らなければならなかった。なかでも、中継ぎの軸となっている前田健太は2回3分の2で42球を投げたことで、ロバーツ監督は次戦に前田を起用しないことを明言した。

 そんな苦しい台所事情で、第4戦は今季16勝3敗、防御率2.72を残した先発左腕、アレックス・ウッドへの負担が大きくなる。オールスター以降に防御率3.89とやや調子を落としたウッドが序盤で崩れれば、ドジャースはまたも厳しい戦いを強いられることになる。

 2戦終了時に1勝1敗となった過去通算59度のワールドシリーズで、第3戦を制したチームが世界一になった例は37度。第3戦が優勝のカギを握ってきた歴史は再び繰り返されるのか。それとも、ドジャースに巻き返す底力は残っているのか。

 アストロズは第5、6戦でダラス・カイケル、ジャスティン・バーランダーという左右の両エースをつぎ込めることも考慮すれば、休みなしで迎える第4戦の勝敗が意味するところは大きい。ドジャースにとって、明日は早くも"マスト・ウィン(絶対必勝)"に近い一戦と言っても過言ではなさそうだ。

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