プレーオフのキーマンに浮上。リリーフ前田健太がカーショウを救うか (6ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ドジャースにとって今シリーズのカギを握っているのは、エースのカーショウの出来でしょう。これまでポストシーズン通算18試合に登板して4勝7敗・防御率4.55。レギュラーシーズンとは別人のような出来の悪さを露呈してきました。今季投手2冠(勝利数・防御率)に輝いた本来の実力をポストシーズンでも発揮できるかが注目です。

 ただ万が一、カーショウの出来が悪かったとしても、その穴を埋めるためにダルビッシュ投手を獲得しました。移籍後は9試合の先発で4勝3敗・防御率3.44と今ひとつの成績ですが、レギュラーシーズン最後の3試合に限れば19イニング3分の1を投げて自責点1。打たれたヒットもわずか9本だったので、徐々に復調してきたと言えるでしょう。

 第1戦の先発はカーショウ、第2戦はヒル、そして第3戦にダルビッシュ投手が登板すると発表されました。なぜダルビッシュ投手が第1戦や第2戦で先発しないかというと、第3戦以降は敵地アリゾナでのアウェーゲームとなるからです。ダイヤモンドバックスの本拠地チェイス・フィールドは打者有利の球場で、そういう土地で相手バッターを抑えるためには、まずは剛腕であること、加えて三振奪取率が高いこと。一発の危険性が高いので、いかにバットに当てさせないかが重要となります。つまり、ロードで勝利を収めるためには、まさにダルビッシュ投手が適任なのです。

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